越後縮幡(えちごちぢみばた)は、機織り技術の向上や病気の平癒、家内安全などの祈願や祈願成就の感謝をこめて、自ら織り上げた布地を社寺に奉納したものです。
文化財に指定された縮幡は、1806年(文化3年)から1926年(大正15年・昭和元年)までのもので、市内の吉田社(山谷)16旒(りゅう)、高靇神社(背戸)4旒、太子堂(太子堂)3旒、赤城社(四日町)20旒、弁財天社(尾崎)15旒、浅之平諏訪神社(浅之平)12旒、中村十二社(中村)4旒の各社に奉納されていた計74旒です。
これらの幡には、奉納者の住所、氏名、奉納年月日などが記され、当時の信仰の様相を伝えています。
柄には、縞、格子、経絣(たてがすり)、緯絣(よこがすり)、緯総絣(よこそうがすり)、経緯絣(たてよこがすり)などあらゆる技法が使われ、また藍をはじめとして茜、蘇芳(すおう)、黄蘗(きはだ)などさまざまな染料を用いた色彩豊かな製品が多く、当時の技術のすばらしさに驚かされます。
昭和49年(1974年)3月30日に新潟県の有形民俗文化財に指定されました。 昭和50年(1975年)3月29日に16旒が追加指定されました。
浅之平諏訪社
中村十二社
赤城社
弁財天社
太子堂
高靇神社
吉田社
十日町市博物館