中里地域の魚類化石
メガロドンは、新生代古第三紀後期漸新世~新第三紀鮮新世末(約2,800万年前~258万年前)に世界各地の海に生息していた巨大なサメで、和名はオオハザメまたはムカシオオホホジロザメです。軟骨魚類のサメ類では、歯以外は化石として残りにくいため実体は明らかでありませんが、現生の近縁種であるホホジロザメの歯との比較から、最大体長13~16mに達したと推定されています。
ヒシナイイワシは、岩手県北上市和賀川のほとりで新生代新第三紀中新世の菱内層から発見されたことからこの名があります。ニシン科の中でもイワシに近似した原始的な要素を持つ化石で、昭和41(1966)年に発表された論文で新属新種として紹介された種です。
これら2点の化石を産出した上野層(うわのそう)は七谷層(ななたにそう)相当層とされており、今から約1,500万年前~1,200万年前の新生代新第三紀中新世に堆積した地層と考えられます。この時代は、日本海が誕生し、拡大した時代と重なっています。これらの化石は、産出した層位が明らかであり、化石の保存状態も比較的良好です。この時代に十日町地域が海であったことを示す貴重な資料です。
2021年(令和3年)に十日町市の天然記念物に指定されました。
- 種別 十日町市指定天然記念物
- 名称及び員数 中里地域の魚類化石 2点
- 記号・番号 天・第29号
- 保管 十日町市博物館
- 指定日 2021年(令和3年)3月26日