江戸時代から松之山天水越に伝わる小正月行事です。近年までは1月17日朝に行っていましたが、現在は15日午後に行います。
村の娘を嫁にもらった他村の婿が嫁同伴で藪入りの初泊まりにくると、村の若者が集まって婿を村はずれの観音堂に背負って行き、みんなで御神酒をいただいてから婿を胴上げし、4・5mもある崖下の雪の中に投げ落とすという荒っぽい行事です。
この行事は嫁を追い出すことを禁じた行事ともいわれ、また一説には略奪結婚の名残で、よそ者に村の娘をとられた若者たちの腹いせが残ったものとも云われています。湯本で行っている婿投げは天水越から伝えられたといい、スミぬり(十日町市指定無形民俗文化財)行事とともに奇祭といわれています。
平成3年(1991年)2月1日に旧・松之山町(現・十日町市)の文化財に指定されました。