十日町市は世界有数の豪雪地帯として知られています。このコレクションは、雪深い十日町周辺で営まれてきた人々の生活を物語る実物資料を後世に残そうと整理されました。
その内容は、越冬の日常生活の実態を語る用具類、雪を利用した活動に使う道具類、積雪期間中の年中行事の様相を伝える民具類、冬期間の生業関係資料などに大別できます。
具体的には、除雪用のコシキ、ユキドイ、道踏み当番の順序を書いたミチフミバン、交通通信用のカンジキ、スカリ、運搬用のソリ類、衣食住に使われたワタコ、スッポン、ワラグツ、ツケモノオケ、ミソオケ、ヨオギ、ネシキブイトウなど昔懐かしい品々が大半です。
この資料群は、越後の名産である縮織(ちぢみおり)集散地として発展してきた町場をはじめ、周辺の信濃川沿いの村々や、背後に点在する平地・山手の集落を含めた旧・十日町市全域から収集した沢山の用具類で構成され、冬支度から雪消えまでの当地方の人々の生活の有り様をきめ細かく表しています。
1991年(平成3年)4月19日に国の重要有形民俗文化財に指定されました。