清津峡は十日町市の南部に位置し、石英閃緑ひん岩を刻む壮年期の侵食谷と、急崖をなすひん岩に発達する柱状節理の見事な峡谷です。
この渓谷を流れる川は、新潟・群馬県堺の白砂山(2,140m)に源を発する清津川です。清津峡の中心部は鹿飛橋から清津峡温泉に至る約8kmの間であり、この両岸の比高は概ね100~300m、一部の高いところでは1,200mに及びます。
柱状節理は、貫入したマグマが冷却・固結する際に体積が収縮するためにできる割れ目で、冷却面に垂直に六角柱状にできます。峡谷の断崖に連続して発達する柱状節理は、その長軸方向が南東方向に40度~60度の角度で傾いています。これは石英閃緑ひん岩の岩体が全体として北東方向にのび、北西に30度~50度の傾斜をもつ層状の貫入岩体で、柱状節理が貫入面にほぼ垂直に生じたためです。
清津峡は、昭和16年(1941年)4月23日に国の名勝及び天然記念物に指定されました。