雲板(うんぱん)とは、禅寺などで合図に打ち鳴らす雲形の楽器で、青銅や鉄で作られています。
本雲板は長径37.5cm、短径33.5cm、蓮華打鐘座4.7cmです。表に、安養山洞泉禅寺云々 康生二年八月十六日、とあり、また裏には、頸城郡松之山室野村 鶏足山洞泉禅寺云々 寛政二年八月吉祥日再鋳、とあります(康生2年は西暦1456年、寛政2年は1790年)
安養山洞泉寺は、もと鼻毛峠の池畔にあり、1615年(元和元年)に室野に移り、1692年(元禄5年)に現在地に堂宇を建てたのち鶏足山洞泉寺と称しました。再鋳とはいえ、室町時代以降の寺の山号の変遷を示す貴重な資料です。
1960年(昭和45年)に旧・松代町の文化財に指定されました。
洞泉寺
鼻毛峠