「正平八年八月十九日」の南朝年号の建立紀年銘が刻まれている板碑です。 坪山の坪山神社境内にありますが、1900年(明治30年頃)までは坪山集落と霜条集落との境の道側にありました。板碑には阿弥陀三尊種子(キリ−ク・サ・サク)のそれぞれに蓮座が刻まれていますが、このような例は魚沼地方では唯一のもので、県内でも極めて珍しいです。正平八年は西暦1353年です。
現存高68cm、幅47cm、厚さ21cmとかなり大型の板碑であり、種子などの刻みも比較的深いです。主尊種子は変形書体で、三種子の下にはそれぞれ蓮座が刻まれており、蓮弁のほかに中房と蓮実も表現されていて美しいです。自然石板碑の優品であり、武蔵型板碑の影響を強く受けているものと考えられます。
1976年(昭和51年)3月3日に旧・川西町の文化財に指定されました。