縄文ツアーズ
新潟県十日町市。
ここは、縄文の至宝・火焔型土器(国宝)にはじまり、古代以来の織物産業、日本最古の雪像の祭典「十日町雪まつり」、そして近年は日本の現代芸術祭の先駆けである「大地の芸術祭」でも知られ、実に芸術文化の色濃い土地です。
マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」 Photo by YAMADA Tsutomu
冬は深い雪に覆われるこの豪雪地は、約4か月間、真っ白で柔らかな曲線に包まれた世界となります。このような厳しさと優しさの両面を備えた自然環境がこの地の芸術の根源となったのかもしれません。
国宝・火焔型土器が出土した縄文時代の遺跡「笹山遺跡」をメイン舞台にして、芸術から地域性を読み解く試み、「十日町縄文ツアーズ」を開催します。本プログラムは、芸術を生みだす文化の根幹は衣食住にこそあるとのスタンスから、アクティビティ、十日町市博物館ガイド、そして遺跡の上の野外レストランでフルコースディナーをいただくツアーとなっています。
縄文人の生活は文字通り自然とともにありました。農耕、牧畜、養殖といった食糧生産はあまりせず、野山や海川から狩猟・採集によって得られる資源に依存し、また生活上のあらゆる道具の材料も自然から得ていたのです。 このアクティビティでは、採集体験と疑似狩猟体験を行います。この体験を通じて、山の恵みに感謝するとともに、縄文文化への理解をより一層深めることができるでしょう。
上)国宝・火焔型土器(十日町市博物館) 下)学芸員による特別解説
新築移転して2020年6月に開館したばかりの十日町市博物館。3つある常設展示室のひとつ「縄文時代と火焔型土器のクニ」を、学芸員の特別解説付きでご観覧いただけます。縄文の国宝・火焔型土器が常時展示されており、真新しい展示室にてご堪能いただけます。 ツアー参加の皆様だけの貸切りです。普段は聞けない裏話や国宝・火焔型土器にまつわるエピソードなど盛りだくさん。いつも疑問に思っているけどなかなか訊けないあんなことやこんなことにも学芸員がお答えします。
国宝・火焔型土器が出土した笹山遺跡のミニツアーです。ガイドの案内で、復元住居や国宝土器の出土状況モニュメント、笹山縄文館の収蔵・整理室を見学し、笹山遺跡で出土した本物の縄文土器を手に持ったりすることができます。記念撮影もOK!
縄文時代の多岐にわたる自然食材と現代の地元産食材とをクロスアレンジし、現代人の嗜好に合うよう美味しく調理して提供するスペシャルメニューを提供します。素朴と思われがちな縄文食が、見違えるようなディナーに変貌するさまをお楽しみいただけます。 芸術の原点において五感でご堪能いただく「縄文×現代」の至高のディナー。どうぞご期待ください。
上)会場 下)前菜の例
火焔型土器レプリカを使った調理
管理栄養士・アンチエイジング料理スペシャリスト・食生活アドバイザー/(有)コウズホーリー取締役/(株)菊の井常務取締役/京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部の責任者となる。2008年にアンチエイジングをコンセプトとしたレストラン「リール」を開業。「食べ物が身体を作る」をコンセプトにメニュー構成し、新しいレストランとして注目を集める。
北海道釧路市出身。考古学者。文科系の学問と捉えられがちな考古学に生化学の方法を積極的に取り入れ、過去における人類の食・調理の多様性と発展の歴史について、ユーラシア大陸各地の遺跡をフィールドに研究を進める。趣味は料理とサッカー。国立文化財機構奈良文化財研究所国際遺跡研究室長。イギリスヨーク大学考古学科名誉訪問研究員。
左)堀 知佐子 氏、右)庄田 慎矢 氏
■お問合せ
具体的な日程・内容等につきましては、お手数ですが十日町市観光協会HPをご覧いただくか、同協会にお問い合わせください。
過年度の十日町縄文ツアーズについては、以下の事業者の協力をいただきました。
■平成31年度
■令和2年度
■令和3年度
■令和4年度
平成31年度文化庁文化資源活用事業費補助金(Living History 促進事業)