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個体土器を洗う
今日は天気も良く暖かかったので、今やっている

整理作業を中断して土器の洗い作業をしました。

基本的に遺物はすべて洗い終わっているのですが、

個体で取り上げられた土器に関しては土を落として取り上げるのが大変だったり、

時にはその土器の中に入っていた土が大事な資料になることもあり、後回しにしていました。

最近は優先される作業が続いていたのでなかなか着手出来ず、今日やっと取りかかった次第です。

まだ全部は洗っていませんが、はっきりとした綾杉文と、蕨手文が見えます。

様式は栃倉でしょうか。

底部から胴部にかけてはほぼ残っていて胴部の途中から口縁まではありませんでした。

文様の大きさから見てもかなり大きそうです。

洗い終わってからの接合が楽しみです♪


作業員 涌井

(2014年03月31日)

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とげとげしいのう・・・
今日はうららかな日差しに誘われて、

たくさんの人々が遺跡公園を訪れていました。

赤ちゃんと愛犬とで散歩する人、

友達と連れ立って日向ぼっこをするおばあちゃん、

免許取りたてのバイクで(たぶん)、外周道路を走り回る少年たち、

3Fに顔を出してくれた馴染みさん、等々。

ん?

やわらかな日差しを浴びながら仕事しているそんな最中、

やけにとげとげしいコを見つけました(写真)。

一見すると、火焔型土器の鋸歯状突起(いわゆるとげとげ)のある口縁部のようですが、

少々カワリダネなようです。

口縁から90度方向である土器表面にも、とげとげが前方にいくつも飛び出しているのがわかりますか?

面白いですねぇ・・・

転がしていると、作業員Aが愛して止まない海の宝石ウミウシにもみえてきます。



とんがった彼の相棒がいないか、今後も注目したいと思います。

作業員A

(2014年03月28日)

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<お知らせ> 国宝・火焔型土器「No.1」の展示日程の変更について
1月20日に公表した平成26年度の展示日程に、下記のように変更がありましたのでお知らせいたします。

 2月4日(火曜日)〜3月9日(日曜日)
 ★4月26日(土曜日)〜6月8日(日曜日)
 7月29日(火曜日)〜8月31日(日曜日)
 11月4日(火曜日)〜11月30日(日曜日)

 ★・・・変更した期間

※都合により変動することがあります。
※お問合せは十日町市博物館までお願いします。
※メールにてお問合せの方は、メールソフトあるいはウェブメールの受信拒否設定等をよくご確認の上、お願い致します。博物館からの返信は、@以下がcity.tokamachi.lg.jpのアドレスから発信されます。
※平成27年以降の展示日程についてはお答えできません。


(2014年03月28日)

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ウィンタースポーツ
今日のお昼休み、ふと窓の外に目をやると、、、

スノーシューを楽しんでらっしゃるお客様を発見しました。

よほどの手練と見えて、写真を撮ろうと気付いた時には遥か山の上の方まで進んでらっしゃり、

ならば降りてくるところを撮ろうと思っていたのに、

今度気付いた時にはひととおり遊びつくしてもう装備をはずされた後でした(写真)。

雪国育ちでない作業員Aは、生活圏内で普通にウィンタースポーツができるという観念が毛頭なく、見たときは目からうろこでした。

確かに、ここ笹山は自然いっぱいだし、雪もまだまだ残っているし、遊ぶにはサイコーだわな・・・

動物の足跡を追いかけるのもよし、山の頂上を目指すのもよし。

そういえば、去年は野生のキツネが広場の向こうを横切って行くのも見て大はしゃぎしたんだった。

笹山の違った活用の仕方を教わりました。

よし、善は急げ、Aもさっそくスノーシューしよっと!

・・・ん?

道具がなかった・・・

ソリ遊びもしたい作業員A

(2014年03月27日)

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雪さらし
皆さん、この雪の上に何十枚と広げられているモノは何だか分かりますか?

私たち作業員も昨日発見し、なんだろう?と首をかしげていました。

そんなタイミングで笹山を知りつくす地元住民Fさん、Kさんが来館されたので聞いてみたところ、

正体は麻袋でした。

雪さらしをするために2月半ばに並べ、その後雪がその上に積もって、

最近雪が溶け始めたので姿を現したってわけです。

『雪さらし』は国の重要無形文化財『小千谷縮・越後上布』の指定条件の1つにもなっていますが、

良く晴れた日の日中、反物を平らな雪の上に広げることで漂白、殺菌作用があるそうです。

ところで、何故麻袋をさらしていたかというと、毎年笹山遺跡で行われる『じょうもん市』というお祭り

で着る縄文衣装を作るためでした。

雪さらしをすることで、生地が柔らかくなったり、チクチクしなくなるそうです。

この麻袋で30着出来るそうです!

ぜひ縄文市に来る機会があればそんな事も頭に入れながら

見ていただければより楽しめるのではないでしょうか♪

作業員 涌井

(2014年03月26日)

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隠れてました
膨大な遺物点数が出てきている笹山の整理作業では、

珍品や貴重な資料は、発見した時点で他とは取り分けておくか、

そうできない場合はその遺物番号を控えておきます。

そうしておくと、何かの機会にそれが話題になった時や人に見せたい場合などに、おおわらわせずに済むからです。

今日は、写真のような4点が見つかりました。

先日のささやまラボで机いっぱい広げた、その資料たちの中からです。

参加された方、どなたか気付かれた方はいらっしゃったでしょうか?

・直径2〜3cmほどのミニチュア土器の破片、

・裏表にベンガラが塗布されている、直径1cmほどの土器または突起のようなものの一部、

・三角形土偶2点、

です。

紛れてしまうと、探すのは容易でないものばかり。

ひそか〜に隠れているので、なにひとつとして見落とさないぞという意気込みで遺物と接していないと、

場合によっては一生仲間の破片と巡り合わせてやれないのです。

3年間の発掘資料、ひいては30年前の発掘資料と、接合できるものはいつかは接合させてあげたいと切に思うのでした。

時間が全然足りないと焦りつつ。

作業員A

(2014年03月25日)

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春ですね
今日は1日中暖かくて春の匂いが感じられました。

さて今日は今まで幾度となくブログでも紹介しま

したが、石器実測に関する作業を行いました。

やっと、ひと区切り付きました。


残った時間で先週22日に行われた、第3回笹山ラボ

の片付け。館内中に貼ったポスターや張り紙も取って

何となく閑散とした感じになってしまい少し寂しいです。

常連さんはもちろんのこと、新たにラボを通して笹山を知っていただいたお客さまとも

これからも繋がっていけたら嬉しいです。


作業員 涌井

(2014年03月24日)

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ささやまラボ2014 第3回
調査員の阿部です。

今日は「ささやまラボ2014」の最終回を

開催しました。

参加者は14名。

十日町市内を始め、なんと関東や関西からもお越しの方もおられました。

心より感謝。


本日のミニ講座は「縄文土器を記録する技術」。

縄文土器の表現にも色々な変遷がありました。現在も変化しつつあります。

最初はまず、江戸時代。線画で描かれました。

明治のころには、モースによって縮尺を考慮した陰影画が描かれました。

そして現代。

拓本からデジタル3Dまで様々な手法で表現されています。

そんなことを学びました。

次に、現代の表現のなかでも古典ともいえる方法である「拓本」とはどういうものか、

実際にやってみよう!

というわけで、画仙紙とタンポと拓墨と土器を手に、挑戦してもらいました。

面白いもので、ただ墨を打つだけでも十人十色。

濃かったり薄かったり、均一だったり乱れたり、ひとつとして同じスタイルの拓本はありませんでした。

ご本人の性格?かどうかわかりませんが、見ていて本当に楽しかったです。

ご自分で製作された拓本は、遺物番号などを書いて記念にお持ち帰りいただきました。

おうちで土産話のひとつにでもなれば、うれしい。


あとは、恒例の注記と接合でした。

接合のとき、たくさんの土器片を前に「もう諦めた」と仰った方が、逆に一番たくさん接合できたようでした。

なんでしょうね、悟りの境地でしょうか。

結局一つも接合できなかった調査員は、

悟りが必要なのかとしばし考え込んでしまいました。


調査員阿部

(2014年03月22日)

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お疲れさまでした!
今日は約半年間、一緒にお仕事をした作業員さんの最終日でした。

夏場の洗い作業から始まり、註記作業まで、10次

調査は遺物の量が多かったにも関わらず一生懸命

作業されました。

最終日の記念に写真撮影をすることに。

作業員さん7人並んで…

ある作業員さんが「あれ?1人足りないような…気

のせいか〜。」なんて話をしながら写真をパチリ。

カメラマン涌井も、こうして並ぶと少なく感じる

なぁ〜と違和感を感じつつパチリ。

おまけにどこからともなく漂ってくるカメムシの

臭いに笑いをこらえながらパチリ。



そんなこんなで記念撮影が終わったと思った瞬

間、ガチャっと部屋に入ってくる1人の作業員さん。

一同大爆笑!

はい、忘れてました(笑)皆で(笑)
ものすごく違和感を感じながら。
ごめんなさい…(笑)

言い訳ですが、誰がなどは関係なく本当に分から

ないものなんです!汗

最後まで笑いが絶えない最終日でした。

作業員の皆さんお疲れ様でした!







(2014年03月20日)

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おもてなしの心
朝から、復元住居の頭からモクモクモク。

いつも笹山遺跡の管理をされているHさんが住居

を燻していました。

作業員さんが中を除くと、せっせと薪割りをする

Hさん。「杉の木はすぐに燃えちゃうからね。」

と足らなくならないよう沢山切っていたそうです。

私も休憩時間にのぞきに行ってみましたがすでに

姿は有らず。

なので、Hさんらしさが伝わる写真を載せてみました。

復元住居に向かって真っ直ぐに除雪されている

道。まるで雪の上に黒いじゅうたんが敷かれてい

るようです。歩いてみるとちょっと良い気分!

Hさんのおもてなしの心は来訪された皆さ

んにもきっと伝わっていることでしょう。

作業員 涌井

(2014年03月19日)

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お彼岸ですね
今朝、家を出ようとしたら、すぅーっとお線香の

匂いがして気がつきました。今日は彼岸入りなん

ですね。私はすっかり忘れていましたが、昔の

人…というと語弊がありますが、仕来りを大切に

するのを見て、1年間の行事を1つ1つ感じながら過

ごすって素敵だなぁと思いました。

『暑さ寒さも彼岸まで』と言いますが、そんな彼

岸入りの日にまた1つ春を感じられる景色が。

写真は縄文館3Fから発掘現場のある方向を撮った

のですが、真っ白だった所から道路が顔を出しました!

この道は冬場は除雪されないので常にうもれた状

態でした。

今日お彼岸だし!…というのは無関係でしょう

が、除雪車がせっせと雪を飛ばしていました。

また1歩春が近づきました。

作業員 涌井

(2014年03月18日)

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出会いと別れと
春と言えば、出会いと別れの季節ですね。

今日は、ポカポカの陽気でした。

こんな日はよくお客様がいらっしゃるのですが、

今日も東京からのお客様がありました。

しかも、訊けばなんと、先日のテレビ放映を見たため立ち寄ってくださったとか。

遠いところから、ありがとうございます!

テレビでは大した説明の時間もありませんでしたが、

行ってみようと思っていただける何か、が伝わっていたのかなと嬉しくなりました。

さて、註記作業をしていただいている作業員さん達ですが、とりあえず3月で一旦区切りをつけることになりました。

中には、春から次の就業先が決まった方もおられます。

祝福する気持ちと、さびしい気持ちとでちょっぴり複雑です。

まさに、春ですねぇ・・・

写真は、先日発見した土偶の右腕です。

作業員A

(2014年03月17日)

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待ち人(ブツ)来たる
今日は、作業員Aの待ちに待ったある個体のカケラを2片、発見しました。

10次の速報展セクション及び、今年の雪まつりで展示した、

かなり大きな、展開して展示した土器のカケラです。

その土器の写真がなくてすみません。

なにせ、大きすぎて写真に収まらないのです。

今のところ、7〜8割くらいは見つかって接合しているのですが、

大事な突起部がふたつと、あと細かいところがもろもろ見つかっていません。

何時間もかけてその土器に携わっているので、
カケラを見ただけで、あ、あれの一部が来たっ!と確信しました。

今回のカケラは、小さくてそれらが接合しても全体として大きく何かに寄与するわけではなかったものの、

やはり少しずつ完成に近づいていくのは楽しいものです。

一歩一歩、でも確実に、復元率を上げていきたいと思います。

作業員A

(2014年03月14日)

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春支度
お彼岸も近づき、だんだん日も長くなってきました。

春の足音は、日差しだったり、雪が雨になったり、

さまざまなところから感じることができます。

ここ笹山では、ちょっと別の角度からも感じられます。

例えば、写真。

春になると、ためっぱなしになっていた畑の雪を、溶けやすくするため除雪したり、撹拌して表面積を大きくする作業が始まります。

ふくよかだった雪の表面がシワシワとしぼんでくる様子からも春が感じられます。

・・・書いていて、何となくあまり気分はよくないですが。

それから、カメ(カメムシ。こちらの方言ではヘクサムシといいます)。

冬場でも、室内が暖かくなると冬眠中のカメがひょっこり出てくることがありますが、僅かです。

それに、寝ぼけ眼なので動きも超スロー。

ところがここ数日、出現頻度が少しずつ増加。

今日なんて、5匹も目撃しました。そして、元気にも、ブーンと羽音をたててとびまわっているのまでいました。

春の足音はうれしいのですが、カメとの遭遇は極力避けたいものです!痛切に!

思わず、カメの写真をアップしようと思いましたが、

被写体にするのも、ネット上にアップするのも憚られたので、重機での撹拌風景を載せておきました。

そろそろ、雪のじゅうたんともお別れですね。
それとともに、カメとはこんにちはです(しつこいですか)。

作業員A

(2014年03月13日)

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BSジャパン スペシャル
ついに本日夜、BSジャパンにて、先日のテレビの取材が放映されます。

18:00〜20:00の間の、約10分間だそうです。

どんな仕上がりになっているのでしょう。

作業員Aが少々クローズアップされてしまった場面、カットされているといいんですが・・・汗

笹山の魅力が少しでも全国の皆さんに伝わるといいですね!そして十日町の魅力も。

当人たちの大半はBSが写らないので、皆さん後で感想をお待ちしています。

カメラを向けられて焦る私たち(芸能界デビューを夢見る調査員阿部を除く)をみて、ぜひほくそ笑んでください。

作業員A

(2014年03月12日)

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笹山の日常
この写真は今日の朝一で撮りました。

一瞬見方が分からないかもしれませんね。

縄文館3Fの窓から今にも屋根から落ちそうな雪を

撮りました。

朝は屋根が冷えていて雪の滑りが悪く、内側に巻

きこむ感じにゆっくり落ちていきます。

まるで落ちるもんか!と必死に屋根に食らいつい

ているようにも見えます。

それにしても窓に向かってつららが向かってくる

感じ…結構迫力があります。

なんとか画像からこの迫力をお伝えしたかったの

ですが、涌井カメラマンにはこれが限界です。

少しは伝わったかなぁ…。




(2014年03月11日)

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顔ぶれが揃ってきた!
写真左一番下のパーツをご覧ください。

どこかで見た記憶がありますでしょうか?

ある人は、かなりの笹山ツウです!

ツウ認定証を差し上げ

・・・たいくらいです、個人的には。

これは、2013年12月下旬より約1ヵ月間、笹山遺跡第10次調査成果速報展

セクションのポスターおよびチラシにて、発掘されたEさんがお持ちの、まさにその土器です。

これが発掘されたとき、作業員Aは目がキラーンと光りました。

というのも、8次、9次とポロポロと同一らしき破片を見ていたからです。

8〜10次合わせて、今のところ、14点になりました。

今日の註記中、3点それらしき破片が出て来たので、今までの怪しいとふんでいたものと突き合わせてみました。

と!少し大きくなりました!

左下の5点が接合しました。

文様も笹山では見ないスタイルだし、表も裏も、赤色顔料がついています。

きっと当時から貴重なもので、大切にされていた土器ではないかと思います。

そして、破片のいくつかは049という遺構から検出されている意味でも、私たちにとって貴重な資料です。

もう少し形と文様が推測できるほどに大きくなればいいのですが・・・

整理作業の進捗をお楽しみに!

作業員A

(2014年03月10日)

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ささやまラボ2014 第2回
調査員の阿部です。

今日のささやまラボは8名の方がご参加くださいました。

雪のために来られなかった方もおられて、

ちょっと申し訳ないような気がしましたが、

それでも元気いっぱい開催いたしました。


ミニ講座は「縄文時代の圧痕土器と栽培植物について」。

主にイネの籾痕土器の証拠から、現在の縄文時代の稲作の可能性がどのように議論されているのかを解説しました。

中沢道彦さんのご研究によれば、縄文時代のなかで最も古い確実なイネの証拠は、

「島根県板屋III遺跡の縄文時代晩期後半、突帯文土器出現期の前池式土器の籾殻圧痕となる」

という理解ができることを確認しました。

その後、籾痕の研究の最前線で利用されている「レプリカ法」を、実際にみんなでやってみよう!という実験体験をしました。

笹山遺跡の土器表面に残る何かが抜けた痕跡に、歯科技工用のシリコンを充填して、固まったら抜き取る。

そして、その形をじっくり観察するというものです。

ちょっとしたコツも必要ですが、皆さん大変飲み込みが早く、楽しみながら取り組んでいただけたようした。

僕自身も見ていて楽しかったです。

なかには「これは何かの実なのでは・・・?」と思えるようなものもあったりして。

なお、レプリカ法の手ほどきは長野県の中沢さんに教わったものです。資材のご提供も。

この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

(2014年03月08日)

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冬に逆戻り
ほんの数日前には、春らしくなったなんて思って

いましたが、昨日今日であっという間に冬に逆戻

りです。しかも真冬並みの降雪…。

写真はお昼休みに撮影しましたが、縄文館1F入口

前は多い所で50センチ位ありました。

明日は『ささやまラボ2014』第2回の日です。

参加予定の方はくれぐれもお気を付けてお越し下さい。

さて、明日の学芸員によるミニ講座の内容は、縄文農耕についてです!

縄文時代に稲作農耕はあったのか…?

今は本やインターネットなどで、あった説・無

かった説といろいろな情報が入ってきます。

明日は実際に土器に付いたアルモノを見ながら皆で考えてみましょう!

お楽しみに!

作業員 涌井


(2014年03月07日)

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キメラ土器
面白い土器が出て来ました。

一見すると、時期としては縄文中期の真ん中から少し後にみられる、

[塔ヶ崎類型]という、9、10次調査でよくでてきた土器のスタイルのような口縁部をしています。

写真では、真ん中より少し上部の斜め斜線になっている部分と、

その下の盛り上がった横線より下部がくびれていることがその特徴です。

しかし、塔ヶ崎類型がはびこる最盛期なら、そのくびれてゆく部分は無文帯になります。

塔ヶ崎類型の初期には、縄文が転がされていることがありますが、この土器の場合、

沈線(工具を使って線を引いたもの)による文様も入っています。

珍しいです。

さらに珍しいことに、頭頂部が!!

火焔型土器の鶏頭冠突起らしきものとキメラになっています!

鶏頭冠突起とは、鶏のとさかのようなのでその名称で呼ばれている突起ですが、

その鶏頭冠突起の中でも、初期の小さくてぺたっとしていた頃の形をしているのです。

塔ヶ崎類型群は、火焔型土器の終末期に重なるかどうかという頃からでてくるスタイル。

火焔型の初期と平行するとはおおよそ考えにくいように思います。

???

作業員Aの薄っぺらな知識と経験では、ちょっとよくわかりません。

どなたか訂正・助言をいただける方、どうぞご一報ください。

迷える子羊A

(2014年03月06日)

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1ヵ月経ちました
註記作業が始まって約1ヵ月が経ちました。

途中で雪まつりなどでお休みした時期もあるので

実質15日間。

今日現在の進捗状況は全体の2割弱終わった感じです。

10次調査の遺物は約200〜300点遺物の入った箱が

100箱近くあります。

今2割弱終わったので残りは……。

計算しない計算しない(笑)

9次調査の洗い〜註記作業はほぼ同じ時期から始

め昨年の3月中旬には完了していたのに対し、10

次調査は3月中には到底終わりそうにありません。

それだけ10次調査の遺物量が多いんですね!

とにもかくにも毎日註記するのみです!

頑張りましょうー!!!

作業員 涌井

(2014年03月05日)

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シミワタリ
なんでしょう、シミワタリって?

あえて漢字を当てはめるならば、「凍み渡り」あたりでしょうか。

詳しくは分かりませんが、このあたりの方言でしょうか・・・

春先になって、晴れた日などに表面の雪が溶け、

晩になって放射冷却が起きた翌朝は、前日の溶けた水が固く凍ります。

多分、厚い雪の層の間に溶けた水がいい塩梅で滲みこみ、

それが凍って雪の層全体を固く締まらせるのかな、と作業員Aは解釈しています。

で、普段なら雪の上を歩くときはカンジキでもないと一歩一歩足が埋まってしまってうまく歩けないのですが、

その日ばかりは長靴を履かないでもらくらく雪の表面を歩くことができるようになります。

それがシミワタリです。

これが楽しいんです。

普段なら田んぼだったり建物だったりするところを、雪のじゅうたんを武器にショートカット出来るわけです。

こどもたちは、通学路の短縮になるし、普段通れないところを縦横無尽に歩き回れるし(もしくは自転車!)で大騒ぎするそうです。

もちろんAも大騒ぎ!

今日はきっとシミワタリが出来るだろうなと踏んで、少々早く職場へ。

できました、できました。

雪の上なので、いつもより縄文館が小さく見えます。

ピースサインをしつつ、パチリ。

どこからか、冬場全く聞こえなかった小鳥の囀りまでしました。

時間があれば、いつか山の上までシミワタリしていきたいと思いました。

笹山も春が近いです。

作業員A

(2014年03月04日)

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め〜っけ!
写真をご覧ください。

何か変わったこと、ありませんか?

・・・。

そうです!ぷちぷちのひとつが、まるじゃなくハートなんです!

こんなことってあるんでしょうか!


今日は、朝から実測を委託する石器達を、一点一点ぷちぷちで梱包していました。

その時、ふいに作業員Aの目にハートが飛び込んできたのです。

まさかのはぁと?裏に表に、何度も確認してしまいました。

そのぷちぷち、10mはあろうかという長いシロモノです。

他にもまた出てくるだろうと探してみましたが、その後ひとつもありませんでした。

何という偶然。我ながらよく発見できたものです。

幼少の頃、ちりめんじゃこのパックの中からちっちゃなタコやエビを探した記憶がありますが、

まさかこんな所でその力を発揮するとは思いませんでした。

それにしても、なんと茶目っ気のあるぷちぷち会社でしょう!

その後、作業員全員がコーフン&ほっこりしたことは言うまでもないでしょう。

いいおひな祭りになりました☆

作業員A

(2014年03月03日)

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もしもエイゴが話せたなら
今日はなんと、笹山へオーストラリア大使御一行様とスタッフの方々がいらっしゃいました。

総勢約20名。

一報を聞いた時は、ハテどういったものをお見せすれば喜ばれるだろうかと戸惑いましたが、

やはりありのままの作業風景と今まで展示してきた資料を並べるのが一番と思い、準備しました。

通訳の方がいらっしゃると聞いていたため安心しきっていた作業員A、甘かった!

実際は通訳の方はいませんでした。大使を前にヘタな英語をまくしたてるのも憚られるので、

ひたすら貝になるA…汗。

でも、お客様が博物館を見てきた後なのに、ここが一番興奮するねと言ってくださったのには救われました。

見目良く修復された土器を見るより、作業中の破片の集まりを見ることの方が

リアリティがあるし、身近に感じられるのかも知れません。

そして、素晴らしいものは国境を越えるなと改めて感じさせられました。

いやあそれにしても、英語の勉強をしていればよかったと後悔しきりでした。

もし火焔土器がオリンピックの聖火台のモチーフにでもなったら、国外のお客様も増えるかもしれません。

それまでには…と心密かに誓ったのでした。

作業員A

(2014年03月01日)

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