青春18土器作り 最終日

土器作りの最終日。
不安視された台風の襲来、、予報は曇り。
よし決行だ!と勇んだ本日。
火を焚き、土器を並べたその直後、
ポツ、、ポツ、、
ポツポツ、、
雨。
ダメですね、撤収しましょう、と講師の小沢先生。
あー、無情。
僕も雪降る中で焼いて見事に壊した苦い経験があります。小雨であっても、あの壊れた時のがっかり感を思えば、今回は致し方ない選択だと理解できます。
焼成後の食事会用にと持ち寄った具材は、きっちり料理してたべ、縄文談義に花を咲かせておひらきになりました。お料理などはつまみ食いさせてもらいました。とてもいいお味でした。
その後は、運営サイドの反省会→次年度計画相談会のコンボ。お外のイベントはいつも雨対応が悩ましいですねと再確認しました。
今回の運営も伊乎乃の里・縄文サポートクラブさんに行っていただきました。また遠くから何度も来てくださった講師の小澤先生にも心より感謝いたします。
調査員
(2018年09月29日)
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ついに出現!

秋といえば新米。
と、同時にアイツらの季節でもあります。
そう
カメムシ!
本日、笹山縄文館にいらっしゃいました。
新米ならぬ、新カメムシです。
欲しい方はいつでもお譲りしますので、ご連絡ください。ただし、取りに来られる方のみです。
画像は、あえて遠巻きに撮影してあります。
調査員
(2018年09月28日)
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地層を掘る
調査員「この石が多い層を掘ってください、で、石が少なくなるとか色が変わるとかしたら、そこでとめてください。」
で、しばらくして戻ってくると、
作業員「石っころがなくなってきて、随分掘りやすくなったわー」
いやいやいやいや・・・・
↑ 毎日
調査員
(2018年09月20日)
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3枚目はほどよい乾燥で見える

そろそろ調査区の中央で交差する土層断面を記録しようという気が起き・・・じゃなくて、そういう時期に来たので断面の清掃をしてもらいました。
「きれいにしといたぜ。」
という作業員さんの声があるも、他の仕事にかかりっきりでなかなかみられませんでした。
午後になってようやくひと段落して行ってみると
、、、おや?
もう何度も何度も見ていた断面なのに、どうしたことでしょう!色調で上下3枚に分かれて見えるではありませんか。
削ってすぐには見えないけど、しばらく陽にあたって程よく乾くと見えてきて、それから乾きすぎてまた見えなくなる、そういう土。たまにあるのですが、久しぶりにそのパターンを見たのでした。たぶん、明日にはまた乾いて見えなくなっていることでしょうから、急いで線を引いて記録をとりました。
この3枚の層のうち、真ん中の層(仮に3層としましょう)は、ほ〜〜〜〜んのちょっぴりだけど暗い色をしています。「標準土色帳」でも分解できない違いで、また、構成する土の粒度は同じです。つまりは色でしか違いが見えない層です。普通の地質学系の分層ならたぶん無視するであろう、土壌化(有機物の)違い。
で、この分層の線を旧・水無川の河道のほうに伸ばしていくと、この3層は河道の礫層のうち一番上の礫層よりも下にあるらしいこともわかりました。これも重要な事実です。昨日の記事で紹介した焼土もこの礫層よりも下にありまして、たぶん3層の下部くらいにあるっぽいからです。これからもよく比べてみたいと思います。
こうなると、この3層は、もしかすると縄文時代の層かもしれないという「万が一」と思っていた可能性が急激に勢力を盛り返してきます。なぜなら、数年前に数十メートル南で発掘した時、上から3番目の層が縄文時代の包含層になっていたからです。今回も3番目。もっとずっと黒い土だったので同じかはまだわかりませんが。
若干身震いしました。
発掘の方法に違いはありませんが、やっぱり気になって仕方ないので、焼土の炭化物は早いところ年代測定したほうがよさそうだと思いを新たにしました。
調査員
(2018年09月19日)
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この火なんの火

涼しくなってきてスピードアップ。
休憩が待ち遠しかった7月8月とは打って変わって涼しい毎日。気持ちよく作業できます。気持ちよすぎて仕事しているのが嫌にな・・・ったりするはずがありません。元気モリモリです。
今日は一番上の礫層直下から出てきた「焼土」を割ったりしていました。かつてこれほど焼土が大事に感じられた調査があったでしょうか(いやない)。
焼土というのは、土の上で火を焚いたときに土の中の鉄分が酸化して赤褐色になったものをいいます。土器と同じく焼きしめられて硬くなっています。発掘する土って、黄色から茶色、あるいは黒っぽいのが多いので、赤っぽいのが出てくるとちょっとウキウキします。仕事帰りの夜の赤提灯と一緒です(ちがう)。
焼土が形成される理由はもちろんそこで火が燃えていたからなのですが、例えば住居の炉があったとか、鍛冶工房があったとか、窯があったとか、そんな可能性が考えられまして、どれが正解かは伴う遺構や遺物で間接的に推測することになります。
いまのことろ焼土のなかから機能などを推測できそうな遺物は出ていませんから、期待は周辺に向くことになります。
で、建物跡に伴う可能性を考えて、周囲から柱穴がみつかることなんかを期待していたのですが、どうもそれもハズレのような気配です。なんで焼土があるのかまだ手がかりがない状態です。
仕方ないので、焼土と一緒に出ている細かい炭を回収して、あとで年代測定しようかと思います。測ってみて「縄文時代でした」ってなったら、「え・・・・!」ってなりますけども、やっぱり測ってみたい。
本来はいますぐ測れればいいのですが、フトコロ事情というのもあるわけで、簡単ではありません。いずれまた、という感じになるかもしれません。
調査員
(2018年09月18日)
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大きい土器!

新しい耕作痕を丹念に掘っていた作業員さんがいいました。
「これ土器ですよね、大きいですよ。」
それを遠目に見た私は、
ああ、大きいですね。土器ですか、縄文っぽいですね取り上げていいですよ。
と。
でしばらくしてもまだ「取り上げた」との声がないので見てみると、逆かさっぽい土器が深さ30センチくらいになっている。
ありゃー、これまた、どうしたことか。耕作痕のなかから縄文土器1個体?ん〜・・・。
で、結構長いこと取り組んでいらっしゃるんだけど終わる気配がない。
でも何かの理由で埋めたものかもしれないから念のため写真を撮りましょうということになり、表面を洗ってもらうことにしました。ブラシと水を用意してゴシゴシ始めた、
その時です!
ん?
なんか地肌がゴツゴツしてませんか。どれどれ僕もやってみます、ブラシ貸してください・・・
ん。。。。これ・・・・・
石ですね。
深鉢型土器の完形品に似た石です。
ガビーン(古)、という作業員さんの表情に、
かける言葉もあまりなく、まあそんなこともありますよ、などと言って、そうそうに埋めるようにお願いしました。
・・・・本当を言うと、こんなことは初めてでしたが笑
調査員
(2018年09月12日)
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一週間ぶり

今日の午前中は市内の小学校へ、土器作り体験授業に。
途中で投げ出さず、根気強い児童の多いクラスでした。
突起が流行ったのが気になりますが、、国宝のまちですからね、そりゃまあそうでしょうという理解で。
焼くのが楽しみです。
午後は発掘へ。
一週間ぶりに見る遺跡はちょっと違ってみえるような気がしていましたが、
いつも通りでした。残念!
でも、この数日間、遺跡の中の地質について勉強していたせいで、土層のかべをじ〜〜っと見たら、前にはわからなかったことが少しわかるようになっていました。なんとなく行っていた「分層」に、それなりの理屈をつけられるような気がします。
あくまで「気がする」だけなので、明日には嘘だったと暴露するかもしれませんけども、そのときはどうかご容赦。
調査員
(2018年09月11日)
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よーく考えよー工具は大事だよー

今日は午前中はたまった雨水の処理をして、解散。
午後は、笹山縄文館の整理室や道具の清掃をして、明日の授業の準備をしていました。小学校のでの土器作りの授業です。
授業はもう7年目ですが、その学校では3年目だと思います。
大きい土器は児童にはまだ難しいので、砂を合わせて700gくらいで作れる小さい土器を作ります。設計図作りを入れて4時間くらいでしょうか。4時間っていうと、早い児童は時間をやや持て余し、遅い方の児童は最後の施文が終わらないかなー、という時間です。
準備段階で毎回悩むのは、サンプルの選択。
サンプルはある意味これから作ろうとする土器の未来みたいなものですから、「わーいいなー」と思えるものがいいはずです。
でも、初心者の傾向の一つにサンプルに引きずられるというのがあります。児童はもちろん大人でもそういう感じがあります。実物の土器よりも黒板に書いた例とか、参考に持って行った模造土器とか、テキストのイラストとかに引き寄せられていく。「このサンプルは難易度高い例ですよ〜」と言っても、ついついそれを真似してしまう。
で、終わらない(当然)・・・悲しいことです。
とはいっても、作る気マンマンに燃えている児童に「それは難しいからやめたほうがいい。」とも言えません。モチベーションに関わるだけに言い方が難しいのです。
だから、準備段階で模造土器を手に取りながら、どれを持って行こうかとか、どのタイミングで見せようかとかで悩むし、現場に臨んでからは黒板に描く土器の形まで悩むわけです。
(ちなみに先日実験的に作った土器は7時間の作品ですから、不適当なのでもっていけません。く〜せっかく作ったのに!)
黒板に書く土器は・・・・まだ悩み中です。
ところで土器作りの工具は大事ですね。
青春18土器作りをしているときに講師の先生に聞いたらやっぱり沢山の工具を使い分けているとのことでした。縦に半分に割った細い竹(笹?)だけでも、10個以上持ってらっしゃいました。「こんなに!ずるい!」とは言いませんでしたが、きめ細かい文様を見ているとそれくらい必要なことは簡単に想像できるのでした。
画像の土器は本物の土器です。
細く、直線的で、シャープな文様がわかると思います。特に並走する沈線に殆どブレがないのがすごく不思議です。工具を走らす時、ほんのわずかな石がぶつかっただけで曲がって台無しになるだろう、繊細な文様。何をどうしたらこんな風になるのか。よくわかりません。私たちの知らない、何か特別な工具や施文方法があるんじゃないかと想像してるのですが・・・・縄文人はすごいです。
調査員
(2018年09月10日)
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青春18土器作り 3日目

土器作り、4回シリーズの3回目。
泣いても笑っても施文は今日で終わり。
さーみなさん、
どうですか〜〜〜?
「宿題前提です」。
そんななか、講師の小沢先生がご自分でお作りになった土器を持ってみえました。嬉しいことにどちらも笹山遺跡の土器をモデルにしてくださいました。すごーい。
笹山縄文館にある「エース」と「準エース」。本物を前にして作ったのではなく、パパパッと写真を撮ってそれを参考に作ったとか。
さすが〜〜〜!!といったところです。でもご本人は「赤点ギリギリ」とのこと。
厳しい世界です。
調査員
(2018年09月08日)
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青春18土器作り 1日目

今日は笹山縄文カレッジの土器作り1日目でした。
昨年は「大人の土器作り」という名称でしたが、
年齢に関わらないことを強調するため、「青春18」になりました。
いわゆるひとつのパクリ系です、すみません。
いろいろあって、結局5名の参加者様がお見えになりました。
経験のある方ない方いろいろです。
今日はモデルにする土器選びから、設計図作りと胎土(たいど)作りなど。
和積みまでいけると思ってましたが、今日の参加者様は慎重でした。
ムードなのかもしれません。
「おウチで宿題する」というのが前提の、不思議なムード・・・。
何やら不安ですけど、今日を含めて4回、皆さん楽しみながら頑張りましょう。
調査員
(2018年09月01日)
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