粘土の手触り
ゴールデンウィークに入りましたね!
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
十日町市の笹山遺跡周辺、朝方降っていた雨は上がりましたが、風が強いです。
久々の雨でもあり、桜もほとんど散ってしまったかもしれませんね。
さて、今日はお昼ごろから土器の観察をしに、
ボランティアにも参加されているKさんがいらっしゃいました。
土器を観察して、火焔型土器を作りたいのだとか。
先日の作業中に見つかった小ぶりな火焔型土器を熱心に観察されてます。
お話を伺っていると、土器用の粘土も今日は持参している、ということで早速見せていただきました。
長野県の某所から手に入れたという粘土(写真)、
土器用に砂が混ぜてあるとはいえ、柔らかく、伸びがよく、なめらかでした。
どんな土器が出来上がるんでしょうねぇ〜!
縄文時代の土器、
いつも触ってはいますが、ぐっと身近に感じられた時間でした。
作業員 阿部M
(2014年04月30日)
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新たに発見!
昨日のブログでもお伝えしましたが、昨日ボランティアスタッフさんの説明会があり、
その後に研修を兼ねて土器の分類作業をしていただきました。
土器の分類作業とは、異個体と思われる土器片がいくつか混ざっている袋の中で、
同一個体の土器片ごとに分類する作業です。
写真は昨日実際に分類していただいた土器の1点です。
すでに一緒に入っていた異個体は除かれてほぼ完形に近いところまで接合していただきました。
昨日この土器分類に携わったスタッフさんはもしやお気付かもしれません!
そうです!昨日は無かった口縁が今日見つかったのです!
昨日は、写真左側の丸い突起部分の破片が無かったのですが、
今日整理作業してる中で見つかりました〜!
昨日のスタッフさんと喜び合いたい気分です♪
作業員 涌井
(2014年04月28日)
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笹山遺跡ボランティア説明会
本日は笹山遺跡ボランティアの研修を兼ねた説明会を行いました。
遺跡ガイドと出土品整理の2本立て。
皆さん真剣に耳を傾けてくださいました。
頼もしい限りです。作業員Aさんも応援に駆けつけてくれました。
調査員阿部は、張り切りすぎていたのでしょうか、
限られた時間のなかで、説明に終始してしまい、今頃になってちょっと反省。
大事なことを一つ言い忘れていたんです・・・
「笹山は本当に素晴らしいところなのです」と。
理由はきっと、ボランティアをされていく中で実感していただけるはずだと思います。
皆さんがきてくださることによって、もっと素晴らしいところになるでしょう。
感謝です。ありがとうございます。
これから、宜しくお願いいたします。
調査員 阿部
(2014年04月27日)
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春の陽気に誘われて
暖かい日が続きますね!
今日は十日町の気温も20℃を上回り、
窓を開け放って整理作業を進めています。
桜もそろそろ散り始めました…が、
まだ山の木陰には雪が残っています。
(写真左奥、わかりますか??)
この陽気に誘われてか、笹山遺跡を訪れる方も増えていて、嬉しいかぎりです!
復元住居をしげしげと覗いて行く方、
ご夫婦で散策される方、
声をかけさせていただくと、
今日は岩手県からはるばる訪ねて来られた方も!!
今更ですが、
十日町市の笹山遺跡、平日は縄文館三階にて出土した土器などの整理作業をしていますので、
お気軽にお立ち寄りください♪
作業員 阿部M
(2014年04月25日)
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お客さんに教えられる
今日1人の男性が作業室を訪れました。
「入口に立てかけてある棒をずらしても良いですか?」
始めは何の事だかと考えましたが、話を聞くと、
復元住居の写真が撮りたいのだが、横に立て掛けてある棒がジャマだからどかしたい。
勝手に動かすと悪いと思い、聞きに来た。
という事でした。
復元住居に立て掛けてある棒は、夜、復元住居の中への進入を禁止するために入口に立て掛けておくための棒で
昼間はその棒をはずしていつも横に立て掛けていました。
今日カメラを持った男性の話を聞いて、今まで何人もの方が
カメラで写真を撮っているのを見ましたがずっと気が付かなくて申し訳ない気持ちになりました。
せっかくならベストショットを撮っていただきたいですもんね。
そんな話を聞いていた作業員さんの1人が、
「じゃあ、後ろの電柱もジャマだねぇ。」
確かに…!
でもさすがに電柱まではどうしてあげる事も出来ないので(笑)
せめて立て掛け棒を寝かしておくなどして対応したいと思います!
作業員 涌井
(2014年04月24日)
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土偶??
表にも裏にも、びっしりの刺突文。
まるでジンマシンのような…
イカやタコの吸盤に吸いつかれたような…
そんなカケラです。
うーん、土偶でしょうか。
気になるのは、刺突文とは別の、横(あるいは縦?)に貫かれたように開いた穴。
貫かれているかどうかは、また洗ってみないと分かりませんが、一体どんな意味があったのでしょう。
土偶(仮)に焦げ跡が付いているのも笹山遺跡では珍しいそうです。
他にも仲間が出てくることを期待して、また作業を頑張ります。
作業員 阿部M
(2014年04月23日)
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一直線のお焦げ
今日は少し変わった遺物が出てきました。(写真)
シャキ―ン!と横真っ直ぐに付いているお焦げです。
写真では分かりにくいですが、お焦げが結構厚めに付いています。
それにしてもどうしてこんなに真っ直ぐに付いているのでしょう?
お焦げがなくなっている境目には、土器を作る工程での粘土紐をつなぎ合わせた時に出来る
多少の段差はありますが、その段差だけでこんなにきれいに残るのでしょうか…?
うーん…謎です。
作業員 涌井
(2014年04月22日)
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つながる
毎日作業をしているの中で、胎土や文様が特徴的なものは目につくので、なんとなく覚えているものが多いです。
8次調査、9次調査の遺物整理作業を進める中でも、
一つの個体としてある程度まとまったものは、番号を付けて、メモ程度に写真を撮り、整理をしています。
その中で、8次、9次、10次、それぞれから出土した土器片が接合した土器がありました。(写真)
8次調査の整理から携わってる涌井は、ピンとくるものがあると、
見たことあるんですよね〜…なんて言いながら、メモ写真を確認していることもあります。
今回の土器もそのひとつ。
なんか見覚えが…なんて言いながら、土器が収納してある部屋に行き、合わせてみると…
ぴったり!!
…びっくりしました。
私ももっと記憶力を鍛えねばなりません。
作業員 阿部M
(2014年04月21日)
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さんかくどぐう
ここ最近は毎日、10次調査の遺物を注記するために、
袋に入った遺物を1つ1つ同じ個体の遺物かそうでないかを見極める作業をしています。
そんな中、久しぶりに土偶が出て来ました!
縦6センチ程の三角形土偶です。
キラキラの雲母と細かい刺突文が印象的です。
左の角が欠けていますが割れ口も新しいのできっと、見つかるだろうと信じています!
この土偶は発掘の際にその場で場所を測量して番号がついているのですが、
10次調査の点数で上げた最終番号からほんの300点早い番号でした。
1日約100点番号を付けて上げられていたので、
単純に考えると発掘が終わる3日前に取り上げられた!ということですね。
3日前とは言わなくとも発掘が終わりに近づくにつれて遺構(住居跡)の中の発掘をされていたそうなので
この土偶も大事な資料の1点になるかもしれませんね♪
作業員 涌井
(2014年04月18日)
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春だより
前回のブログ「雪解けだより」から一週間が経ち、ますます春めいている笹山縄文館周辺です。
すっかり暖かくなり、作業中は窓を開けていることもしばしば。
ウグイスや小鳥の声を聞きながら、みなさんと和やかな雰囲気で遺物整理作業を進めています。
縄文館前のひろばにある、復元住居後ろの桜も咲き始めました!
残雪と桜の共演も、天気によっては来週で見納めかもしれませんね〜
十日町市博物館前の遺跡ひろばの桜は、今がちょうど見頃です。
咲き具合の差は、標高の差かしら。
週末、十日町にいらっしゃる際はどうぞ、残雪と桜の共演、見に来てください。
阿部M
(2014年04月17日)
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縄文の夜神楽
写真家、滋澤雅人氏の縄文遺産写真展『縄文の夜神楽 豊の創成』が
4月5日(土)〜6月16日(月)まで長野県伊那市の伊那市創造館にて開かれています。
ポスターを見るだけでもとても神秘的で美しいですね。
数ある写真の中に、笹山遺跡で出土した火焔型土器No1も含まれています。
また違った角度で縄文土器を楽しめそうで作業員涌井も行ってみたいなぁ…と思います。
職場の方が行って来られたそうですが、とても良かったそうです。
伊那市の名物寒天のお土産頂きました♪
今の時期なら高遠の桜も見頃だそうです!
興味のある方はぜひ足を運んでみてください♪
涌井
(2014年04月16日)
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今日はにぎやかに
今日から作業員さん達に、注記作業に来ていただいています。
注記作業は、出土した土器などの遺物整理の初期段階で、土器などに記号・番号などを筆を使って小さく書くとても面倒な作業なのですが、この注記がされていないと、遺物がどこから出土したのかが分からずに資料としての価値が、ぐっと下がってしまいます。
およそ一カ月ぶりくらいの注記作業、皆さん、…目が慣れない…なんておっしゃいながらも、小さく正確に注記されていました。
今日、初対面な方も多く、一日緊張して過ごした阿部Mでした。。
(2014年04月15日)
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天気の良い日は…
最近はぼちぼち笹山を訪れる方が増えてきて、見かけるとほっこりした気分になります。
ある方が、「笹山は特別空気がおいしいからわざわざここまで来て散歩するんだ。」
という話をしてくださいました。
その方はご夫婦で車で笹山に来て、遺跡の周りを何周かして帰られます。
確かに山から良い風が吹いていて、無心で歩くとなんともいえない解放感に浸れる気がします。
今日は東京から帰った息子さんをつれたご夫婦が来館されました。
ちょうど地元の方も6月8日に行われるじょうもん市の準備でいらっしゃっていたので、
歓迎ムード一色でおもてなし♪
写真は縄文衣装になる麻袋を分担して作る準備をいているところです。
衣装を作る講習会も行われるそうで本格的です!
どんな衣装になるか楽しみです。
作業員 涌井
(2014年04月14日)
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レプリカ法
昨日は久しぶりに雨で肌寒い天気でしたが、今日はまた良い天気、春が近づいてますね。
さて、今日は土器底部にある、何かが押しつけられた痕(圧痕)にシリコンを流し入れて形を見る、という事をしてみました。
(本来ならば、形をとった後に電子顕微鏡で観察するそうです。)
ねらいは、「豆の痕か、どうか」です。
当時の人がその豆を食べたかどうかまでは分かりませんが、当時の植生などが分かるそうです。
例えば、小豆や大豆、アワ…などなど。
アワの直径は約1mmほどでしょうか。
この圧痕を探すとなると、途方もないですね〜〜
今回は、残念ながら豆の痕ではなかったのですが、また試してみたいと思います。
作業員 阿部M
(2014年04月11日)
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雪解けだより
最近暖かい日が続き、笹山も日に日に雪が消えています。
写真は縄文館3階から発掘現場を撮影したものです。
真ん中の青のブルーシートがちょこっと顔を出している辺りが発掘現場です。
見てみるとそこだけ周りより雪解けが早いんです!
不思議ですね。
土の固さか何かに違いがあるのでしょうか?
そんな疑問を抱きながらも、久しぶりの現場の景色に嬉しくなる涌井でした。
(2014年04月10日)
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細かい…!
今日の作業中、見慣れない遺物にあたりました。
おそらく、土器の突起部分だと思われるのですが…(写真)
わかりますか?
すごく細かい刺突文が施されています!
私自身の性格が大雑把なので、こんなに細かい仕事をしてある土器を見つけるとため息が出ます。
当時の土器作りをしていた方は途中で嫌にならなかったんでしょうか。
これからの作業の中で、少しでも形になると嬉しいです。
作業員 阿部M
(2014年04月09日)
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骨ですか!
今日接合した個体の中にこんな文様の土器がありました。(写真)
笹山では時々出てきている文様です。
半円で両端がグルンとなっています。顔?ゆりかご?
ちなみに学芸員Aさんのお気に入りの文様の1つでもあります。
見る人によって想像するものが違いそうですが、業界では「腕骨文」というそうです。
腕骨!なるほどです。
腕骨文は栃倉式土器の特徴の1つです。
写真は3つの腕骨文がありますが、実際にはもう1つ腕骨文の一部が見つかっているので個体1周する中に4つ付いているみたいです。
今後の接合に期待したい1点です。
作業員 涌井
(2014年04月08日)
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はじめまして
4月から、作業員Aさんの異動に伴い、笹山縄文館で仕事をすることになりました作業員 阿部Mです。
笹山に来て5日が経ちました。
まだまだ分からないことだらけですが、笹山遺跡の個性的な遺物に触れることができて、とてもワクワクしています。
今年はボランティアスタッフの方も加わるということで、いろんな人との出会いが楽しみ半分、緊張も半分…、頑張りたいです。
どうぞよろしくお願いします。
(2014年04月07日)
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浅鉢
私たちが日々注目している遺物の中に「浅鉢」があります。
新潟県域の浅鉢は火焔型土器群が作られ始めた頃と入れ違いで目立たなくなるそうです。
原因は主に浅鉢が作られていた北陸地方(富山、石川、福井)との分離なのですが、
分離後もこの地方に持ち込まれていたそうです。
そんな浅鉢が今日、8次調査の遺物の中からこんなに見つかりました!(写真)
8次調査の遺物を主に見ていたのは2年前。
まだまだ土器を見分ける目もなく(特に涌井?!)、こんなに見落としていたみたいです。
こんな瞬間はちょっぴり成長を感じられますね。
作業員涌井
(2014年04月04日)
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違った見方をしてみると…
今日は8次調査から今まで接合作業をして、ある程度形になった土器を
1個体づつ引き継ぎも兼ねて皆で見返してみました。
番号が付いているのがすでに140個体。
これから個体になるであろう土器がまだまだ待っています。
久しぶりに目を通すと、当時散々見たのに接合しなかった個体同士が接合したり、
「なんでこんな所に沈線をつけたんだろうね〜。」
「これは特別白くて分かりやすいね〜。」
などと、作業員同士でその土器の特徴や思い入れを語りながら見ていると
また違った角度の見方が出来て勉強になりました。
今年度は接合作業が本格的に始まるので大いに役立てていきたいです!
作業員 涌井
(2014年04月03日)
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Eさんの土器
以前にも書きましたが、1点ずつ測量して取り上げた土器に註記をする前の作業、
1つの遺物番号に何点か遺物が入っている場合、1つの遺物の残りの振り分けを行っています。
破片が同一個体か。同一なら発掘以降に割れたものか、土中にある時点で割れていたかを判断。
もしくは同一個体でなければ新しい番号を付与。
そういったことをしています。
これらの作業が、現在全体の3/5くらい見終わりました。
やっと終わりが見えて来ました。
そんな中、3/10のブログにも取り上げた両面に赤色顔料を塗布してある土器
(個体番号をまだつけていないので、作業員Aはこの土器を取り上げてくださったボランティアさんの名前をとってEさんの土器と呼んでいます)
の一部がまた見つかりました(写真)。
前回の写真と比べるとまた少しまとまりのあるものになりました。
一つの破片をきっかけに、4つの破片がまとまりました。
文様の感じから、すでに大きくなっている部分の対面にあたる部分じゃないかと思います。
口縁ももうひとつみつかり、さらなる拡大が期待されますね!
残りのまだチェックが入っていない2/5の中にたくさん入っているといいのですが。
***
個人的なお知らせで恐縮ですが、3月をもって作業員Aは笹山の事業から異動することになりました。
思い入れも強い事業だったため非常に名残惜しく後ろ髪引かれる思いですが、今後は外側から少しお手伝いができればと思います。
応援して下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。
涙なみだの作業員A
(2014年04月02日)
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新年度スタート
今日からいよいよ4月ですね。
十日町市博物館も新年度を迎え、心新たにスタートしました!
笹山学術調査も4年目に突入し、今年度は新たにボランティアスタッフも加わり、
整理作業にも一層力を入れて頑張っていこうと思います。
今日は昨日に引き続き、洗い作業をしました。
土で汚れた水を外に捨てに行った時に春らしいちょっと素敵な風景を見つけたので載せてみました。
縄文館手前の一段上がった駐車場の雪が溶けて雪解け水として流れ出ていました。
結構の水量です!
そして透き通っていてすごく綺麗!!
見ているだけでなく、土を流したりバケツの洗いにしっかり利用させていただきました。
自然の水ありがとう〜。
作業員 涌井
(2014年04月01日)
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