ささやまラボ2016 season 2 第1回
調査員の阿部です。
今日はラボの日。第1回。
8名の方と2名の保護者さん、
それとボランティアさん3名と新聞記者さん2名。
みなさんありがとうございました。
チョコの方は、全員ほぼ成功した模様で、何よりでした。
土器の文様のある表とは反対の「裏側」に、
ナッツ類をゴロゴロ入れているのが面白かったです。
レコードでいうと両A面みたいな感じでしょうか。
アズキとかじゃなくてカシューナッツとかアーモンドっていう美味しさ重視の発想が二重丸。
考えたのは僕じゃなくて、お菓子大臣のS藤さんです。さすが。
笹山は今後もそういう路線でいきたいと思いました。
圧痕の方は、1つだけそれっぽいものが見つかりました。
種子っぽいのですが、鑑定は後日です。
来週はまた、新しい土器を出してきて、さらなる調査です。
「今、この場所が、研究の最前線」
インタヴューに応えた僕の言葉で、会場に一瞬、緊張が走ったように思いましたが、きっと気のせいでしょう。
志あるものは集まれ!
・・・・・
すみません、ちょっと言ってみたかっただけです。
阿部
(2016年11月26日)
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ラボの準備、ほぼ完了
調査員の阿部です。
ささやまラボ2016 season2 の準備が
ほぼ、終わりました。
今回は土器チョコに加えて圧痕調査も行います。
ささやまラボはもともとマニアックな企画ですが、
それに輪をかけてマニアックな調査を加えた企画です。
発掘同様、第1発見者になる喜びを味わっていただけたら。
今日は3名のボランティアさんに来てお手伝いしていただきました。
ありがとうございました。
阿部
(2016年11月25日)
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シートがかかりました
調査員の阿部です。
そろそろ雪だねってことで、
市内はなんだかあわただしく冬支度が始まっています。
個人のお家なら木々に雪囲いしたり
1階の窓の外に板を落としたり(雪で窓が割れるのを防ぐためです)。
木の雪囲いっていうと、真ん中に立てた心棒と枝を縄で結ぶ兼六園のあれを思う浮かべる方多いと思いますが、ここでは全く違います。
木の高さくらいの丸太を組んで「A」形にして、
これで4面組んで三角やぐらのような状態にし、
さらにここに板材を貼り付けて、文字通り全部囲ってしまいます。
日当たりはほぼゼロになります。
「なにもそこまでしなくても」
なんて思ったこともありますが、
組んだ丸太が折れたのを実際見たことがあり、必要性を痛感しました。
そんななか、今日、笹山遺跡広場の復元住居にシートがかけられました。
これだけ大きなものに雪囲いは難しいので、雪を滑らせて落とす「滑雪シート」なるものをかぶせているんです。
縄文人はそんなことをしていなかったはずなのですが、壊れてしまってからでは遅い。
用心に越したことはないということで、被せているんです。
これで準備万端。
後は雪を待つばかりです
・・・
待ってないけど。
阿部
(2016年11月22日)
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銀杏散る
調査員の阿部です。
奇遇とは重なるもの。
博物館のワックスがけで事務室が一時閉鎖になったので、
笹山で溜まっていた屋外作業をしようと思ってきてみたら、
遺跡管理をお願いしている団体の事務局長さんや、
遺跡大好きな見学者に、復元住居の関係の業者さんと、
次々と出くわしました。
縄文館を出たり入ったりして、なんだか忙しかったです。
最近の調査区の方に目をやると、銀杏が真っ黄色になって、
もうだいぶ散ってきている様子でした。
秋も終わりかな、そんな感じがしました。
阿部
(2016年11月21日)
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出前講義
調査員の阿部です。
先日、縁あってお貸ししている土器の付き人として京都市立芸術大学へ行ってきました。
モノの移動に伴って人がついていくという例はたまに見られることで、
それは時に就職という大事な局面においても発生する事案です。
僕のお友達がそうでした。
考古学では普通、モノの移動の背後に人の移動を見通すわけですが、
現代の世の中では、人の異動の背後にモノを見なければいけないということで、
人生のなんたるかについて考えさせられたり・・
しません。
それはそれとして、京都に赴いた「付き人」の役目は二つありました。
ひとつめは、学生さんたちに講義すること。
お貸しした縄文土器についてちょっとマニアックなお話をしてきました。
でも「いつもは2人くらい」(同大教授談)という講義に30人ほども集まっていただいて、やりがいのある授業となりました。
お貸しした土器に、学生さんたちみんなが魅入られていました。やはり芸大の気風は違いますね。
考古学好き以外でこんな風に土器を見る方々をはじめてみました。
先生方も、突起の製作に取り組んでいらっしゃいました。
「難しいんだよ!」
という言葉を何度もおききしましたが、
そういいながらも目をキラキラさせちゃって、
異様に楽しそうだったのが印象的でした。
縄文土器のもつ神秘の力としか言いようがありません。
先生方、大変ありがとうございました。
僕の二つ目の役目は、やはり京都ということで、「八つ橋」を持ち帰ることでした。
これはバッチリ果たしました。
「修学旅行の味がする」といった〇長のコメントは至言。
そう云われればそんな気もしないでもないと思いつつ、
なにせ八つ橋のあの「皮」が大好きすぎる僕は、
実はしょっちゅうスーパーで買って食べているため、
思い出という脈絡でいうなら「スーパーでの買い物の味」が圧倒的に優先しており、
ごめんなさい、課〇。
阿部
(2016年11月15日)
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鐙島式土器が焼けました。
調査員の阿部です。
今日は鐙島(あぶしま)小学校さんの土器焼きの日。
11月1日の予定が雨天のために順延となっていたものです。
最近、涼しくなってきたせいか、土器はまだ若干しっとり気味。
念入りに炙ってから本焼成をしました。
薪の配置をいままでとは少し変えてみました。
土器を真ん中に寄せて、薪を周囲に配置して焼いていく作戦。
そうすると、いちいち焚き火の中で薪と絡み合うことがなくて、安心して焼けるからです。
ただ、その代わり、焼き場の面積を必要とするので、
周囲の芝生を少し広めに焦がしました。
一長一短です。
でも、おかげで焦げたスス跡が少なく、薪にからまって欠ける事故もなく、コンガリ焼けました。
薪の投入は、子供達にやってもらいました。
「あっついよ!!!」
と叫びながらなんとかやってもらいましたが、こういう時、個々人の性格がよく見えてきます。
積極的な子、人任せな子、関心の薄い子、周囲の見える子、自分のことだけする子、いろいろです。
性格や動き方の違う子が集まるとき、どうやったらみんなで一つのことを成し遂げられるのか。
それぞれが勝手なことをしていては、うまくいきません。
みんなが同じことをしていても、これまたうまくいきません。
班にはリーダーが必要だと、僕は思います。それから、僕は先生も見ています。
さてこの土器たち。津南町さんの「なじょもん」で展示予定のため、子供達の手に渡ることなく輸送されていきました。
頭の中で「ドナドナ」が流れていたことと、
その運転手が県立歴史博物館を拠点に何かと戦っている学芸員さんだったことは、
結構内緒です。
ドナドナドーナードーナー
すぐに成果を見たいせっかちさんは、なじょもんへGO!
阿部
(2016年11月08日)
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「なんだ、これは!」切手発売
調査員の阿部です。
信濃川火焔街道連携協議会という、
下を噛みそうな行政汁100%を感じさせる団体があり、
何を隠そう、十日町市もその一角を構成しています。
毎年市長が「縄文サミット」なる会合に出席して
これからの地域の縄文文化をどう発信していくかを真剣に話し合う
そんなイベントまでやっていまして【PR】、
火焔型土器聖火台運動のアピールや、日本遺産認定の核も演じてきました【PR】
その日本遺産認定を記念したフレーム切手が!
なんと!
このほど発売されました!ぱちぱちぱちぱち!!
プレスリリースはこちら
http://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2016/06_shinetsu/1017_01_01.pdf
画像はこちら
http://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2016/06_shinetsu/1017_01_02.pdf
フレーム部分にいっぱい散りばめられた、もとい並べられた土器は、
何を隠そう、全部、笹山遺跡の国宝さんです!!おおお!!
肝心の切手部分には、協議会メンバーである自治体ご自慢の土器と、
観光名所的なものが配置されています。
新潟県内の郵便局と、それから北信地域の郵便局で買えるそうですから、
新潟などにお越しの際は、忘れずに郵便局にお立ち寄りください。
十日町市の博物館と市役所では、現在売っていません。
「なかなかいく機会がないな〜、でも欲しいな〜」という方については、
まずは中間マージンの相談から受け付けますので、どしどしご相談ください(嘘)。
阿部
(2016年11月02日)
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ガチで雨がち
調査員の阿部です。
この時期、どこの地域でも天気が不安定になります。
今日予定していた小学生の土器焼きは、
延期になってしまいました。
野外授業ってそれだけでも楽しいうえに、
なにより講義から逃れられるのが最高(たぶん)ですから、
子どもたちの残念がる様子が目に浮かびます。
今日、「ささやまラボ2016 seson2」のお知らせに、少しアレンジを加えました。
新キャラが登場しています。
土器から見付かる植物種子の圧痕3兄弟です。
異母、というか異種3兄弟ですけど、よく出てくる3種だそうですから仲良しなのは間違いありません。
みなさんも是非、見つけてください。
ちなみに、一般の方々が土器に触れる企画も珍しいのですが、
加えて圧痕調査の体験となると、
日本中探しても殆どありませんし、笹山でも次は分かりません。
本当に本当にものすごく貴重な機会なので、迷っている方は逃さず参加してください。
お待ちしております。
阿部
(2016年11月01日)
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