ささやまの耳 第3部 桂歌助師匠の巻

調査員の阿部です。
日曜日に行われたささやまの耳第3部、
佐々木さんの次は落語家、桂歌助師匠でした。
歌丸師匠の高弟です。
お題は「縄文さん」。
笹山遺跡を発掘していたら縄文人の骨が出てきた、、
と思いきや、それはちゃんとした姿形の縄文人
、、、生きている!
現代に紛れ込んだ縄文さんが巻き起こす抱腹絶倒のストーリー。
ネタバレすると大変なので詳しくは書けませんけど、
縄文さんの口調がとても優しげだったのが意外で印象的でした。
「新作落語の台本を持ち込まれるなんて、こんな依頼は初めてです」
きっと迷惑だったに違いありません。
でも、そうおっしゃりながらも、心を砕き身を削って取り組んでいただいたことは、
聞いている最中からひしひしと感じました。心から感謝です。
歌助師匠は、十日町市観光大使としてもご活躍です。
いずれ東京でも「縄文さん」をやってみたい、そうおっしゃってくださったのが何よりも嬉しかったです。
ささやまの耳第3部は、お二人の講師先生による情熱の会となりました。
阿部
(2016年07月26日)
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ささやまの耳 第3部 佐々木先生の巻

調査員の阿部です。
昨日はささやまの耳第3部のイベントを開催しました。
講師の佐々木由香さんは前日から十日町入り。
出土品の調査をされました。
まえにほかの方が調査した時には見つからなかった圧痕。
おかしいなあ、とボヤいていたM大学A先生。
甘酸っぱい思い出です。
その後、私とボランティさんたちで圧痕調査を追加したのですが、それも思い起こせば約1年前です。
2015年7月12日の笹山日記参照↓
http://www.tokamachi-museum.jp/b_excavat.cgi?mode=archive&ym=201507
そのときの資料を見ていただきました。
すると・・・・
「あれはダイズです!!!!」
資料の入ったコンテナに歩み寄りながら、
まだコンテナにたどり着いていない、2メートル離れたところから指差す佐々木さん。
おそるべき観察眼、いや千里眼。
実際よくみたら、本当にダイズでした。
しかも、「うす皮が剥けている」だそう。うへー。
結局、みんなで調査したこの資料群は半分くらいが「OK」判定となり、ダイズ、アズキ、エゴマが見つかるに至りました。
佐々木さんのお話によれば、間違いなく「大発見!!」
発掘直後では炭化したアズキくらいしか目立ったものがなかったのに、
この日のこの発見を境にして、笹山にもうひとつの巨大なトピックが誕生しました。
こんなに生々しく劇的な情報を聞ける機会は、そうそうあるものではありません。
おそらく佐々木さんにとっても劇的だったのでしょう、大変熱のこもったご講演が聞けましたし、
そのおかげか、会場に持ち込んだ重要資料には人だかりができました。
この日のボランティアさんは7名。この圧痕を調査してくれた立役者たちです。ありがとうございました。
来場客は最大で34名。笹山圧痕研究の成果をきいた最初の証人となりました。
そうそう、佐々木さんの勧めにより「ささやま圧痕部」を発足することになりそうです。
現在笹山で行っている栽培実験も含め、今後詳細を詰めますので、乞うご期待。
阿部
【追記】
佐々木さんが人から聞いたという情報によると、美佐島駅の裏手に「ツルマメとヤブツルアズキの群落がある」とのこと。一緒に行く時間がなく、残念でしたが、7/25にボランティアさんたちと急行しました。
結果、ヤブツルアズキが繁茂する一方、ツルマメについては少しみられる、というものでした。ボランティアの一人が「ツルマメ育ててみる」って言って、お持ち帰り・・・さて、どうなるか。また一つ楽しみが出来ました。
あとは、エゴマか。
(2016年07月25日)
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甲子園とささやまの耳の深い関係
調査員の阿部です。
野球に興味はありませんが、
身近だったり「すごいなー」と思えるなら、話は別。
要するにミーハーなだけなのです。
それはそれとしても、
最近気になってきたのは十日町高校の野球部さんと、その試合日程。
昨日の3回戦は、佐渡高校を相手に3−0で勝利したとのこと。
次の4回戦は18日午前10時から、相手は新潟明訓高校。
5回戦の相手はわかりませんが、21日午前8時30分から。
そして決勝戦は24日午後1時から・・・・。ふむふむ。
と、ここで気づいてしまったのですが、実は決勝戦のあるこの日この時間、
十日町情報館で文化財課のイベント「ささやまの耳」講演・公演会が重なっているのです。
もしもこの日、十日町高校が決勝戦に進んでいたら、どうなるでしょうか。
どうなるのでしょうか。
先日、某番組で大御所落語家さんが最後の出演日となったその日、どうでしたか。
町中の通りという通りに車がほとんどいない状況でした。
もしも十日町高校が決勝戦に進んでいたら・・・なにか胸騒ぎが・・・・。
しかも!
ささやまの耳の公演者は誰あろう、落語家・桂歌助さん、、、十日町高校野球部の出身です!
胸騒ぎどころか、もう全身が騒ぎ始めました。
閑散とするのが町中だけでなく、会場だけでなく、高座の上もだとしたら・・・?
「お仕事なんで大丈夫ですよ!」
そう言ってくれたのは後援会事務局の方。もちろん信じてます。
っていうか、そうだ、大事なことを忘れていました。
そもそも決勝戦までいけるのかどうか。ここです。
まず、県内の強豪校、
新潟明訓高校に勝たくては、ね。ふふふ。
M高校出身 阿部
(2016年07月17日)
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ささやまの耳 第3部 展示準備

調査員の阿部です。
明日から始まる「ささやまの耳 第3部」。
今日はその展示の準備をしました。
場所は十日町情報館です。
例によってボランティさんの全面的なご協力のもと、
笹山縄文館からワッセワッセと展示台やら土器やらを運び、
展示会場であーでもないこーでもないとレイアウトを検討して、
完成。
午前6人、午後5人の方にご協力をいただきました。ありがとうございました!
今回は、第8〜10次調査で出土した土器の中でも秀逸な「エース」が登場しています。
整理中は塔ヶ崎(とうがさき)と呼んでいたあの土器。
縄文ZINにも掲載されたあの土器。
「エース」と書いてあるわけではありません。
でも、誰でも見たらすぐにわかるでしょう。撮影は自由です。
展示期間は1週間しかないので、わずかな時間を見つけてでも是非とも情報館へ足を御運びください。
阿部
(2016年07月16日)
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アズキの芽が出ました!

調査員の阿部です。
6月26日にボランティアさんたちと一緒に植えたヤブツルアズキの芽が出たようです。
雑草を取るA群(半栽培)、取らないB群(ほぼ野生)、そして雑草を取って肥料もあげちゃう温室育ちのC群(管理栽培)のすべてで芽が出ました。
現在のところ、C群、B群、A群の順で高さが出ているようです。A群の伸びが悪いように見えますが、これは遮光環境のほうが競争にさらされて伸びやすいという実験所見(下記URL)と関係するかもしれません。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/weed/51/2/51_2_61/_pdf
でも耕した畑のなかで、ちょっと深めに植えたためも考えられるので、もうちょっと観察が必要です。
C群が大きいのは栄養のせいでしょうね、やっぱり。
育て方によってちょっとずつ変わる様を見ながら、なんだか教育のことと重なって感じられても、
それは
考えすぎです。
ともあれ、今後が楽しみです。
阿部
(2016年07月08日)
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ささやまの耳第2部 講演と公演

調査員の阿部です。
本日はささやまの耳第2部のイベント日。
遠くは兵庫から、近くは歩いてこられる一つ向こうの交差点付近から、
たくさんの方にお越しいただきました。
と、言いたいところですが、実数は38人。
180ある座席はすきすきで、涼しげでした。
講演は、学術調査という意味では一番大事な部分でしたし、
また、舞台は3部の中では一番手のかかるものだっただけに、いろいろと考えさせられることとなりました。
とはいっても、発表においては、笹山縄文集落に関する新しい見解が聞けましたし、
今後の課題についても明らかになったことで、非常に有意義なものとなりました。
それから、劇団御の字さんの演劇はすごく面白かった!
月並みな言葉ですが、でもそこをあえてこの言葉で言い表したい。
みなさんの熱のこもった演技に、いささか感動しました。
火焔型土器誕生の物語。時間と空間を超えて接合され、あるいは紡ぎ出されたひとつのストーリー。
火焔型土器は、月の神との和解の証。「火借りの器」だった・・・・
原作者の赤塚次郎さんに感謝です。
阿部
(2016年07月03日)
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