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みずみずしい
一昨日の夜から今朝までに降った雨は結構な量でした。

「昨日の夜、滝のような雨が降った」と聞いた時は、

それに気づかずぐーぐー寝ていたことはさておいて、

目の前が暗くなりました。


毎日、お天気との戦いです。

午前中の作業はいつもより長めの水抜き作業でした。

画像をみてください。ブルーシートがパッツーン!と張っているのがわかりますでしょうか。

水がブルーシートを引っ張っているんですね。画像では見えないところにも水が溜まっているんですね。

毎度のことながら「うへー」と思います。


調査員

(2018年08月30日)

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焼きたての土器は神秘的
朝雨がザーザー降っていたので心配された現場は無事でした。

とはいっても、まずは水抜きから。

みなさん慣れたもので、すすす〜〜っと抜き終わり。

ここ2ヶ月余りで格段に良くなったチームワークを

存分に発揮していただきました。頼もしい限りです。


現場で、進捗状況の話をしました。

埋没河川の土の量が多すぎて、中世面の全ては掘り尽くせないだろうことや、遺構の時期がわからないことについてもお話ししました。

じゃあ、一体今掘っているのは何なのか・・・・?

モヤモヤしますが、「それをわかるようにすることが目的なので、これからもうひと頑張りです。」、と言ってまとめたのでした。

それはそうと、「縄文土器を作ろう!」で焼いた自分の土器を、昼休みを使って追加焼成しました。ちょっと生焼けの部分があったからです。

取り出した土器は、キンキンに熱せられて赤みを帯び、ちょっと神秘的な感じでした。

現場写真がない代わりに今日はこれで・・・。

調査員

(2018年08月24日)

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「私も縄文の発掘に関わったということに!」
笹山縄文館の管理事務室にいるひとりの御仁が

「発掘を一度体験してみたい」とのこと。

「じゃあ、ちょっとだけ」ということで調査区へ。

1時間くらいで「いやあ、大変ですね。」

そして2時間で「存分に味わいました。」

その間、縄文土器辺が1個見つかったみたいで、

しげしげ眺めながら

「これで私も縄文の発掘に関わったということに!」

とツイートしておられました。


調査員

(2018年08月23日)

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測量等につき・・・
涼しい日が続くといいなと思うとまた暑さがぶり返します。

そんななか、おおよそ出尽くした感のある遺構を測量しはじめました。

発掘すれば出てくるものといえばお宝もとい「遺物」(いぶつ)と、建物跡などの「遺構」(いこう)です。

そのどちらであっても欠かせないのが測量です。遺物ならその場所を3次元的な座標値で記録する必要があり、遺構なら座標値をもとにその形状を同じく記録する必要があります。

遺物の測量は簡単です。1点単位で出土場所の中心点を定め、そこを測ればいいのです。

でも遺構の測量は数段面倒です。掘削の進行と噛みあわせながら進める必要があるからです。

遺構が見つかる時はまず、周りと違う色の、円とか四角とかの形が見えます。「遺構っぽい」ということになれば、その段階できれいに削ったり掃除をして記録写真を撮ります。「プラン検出状況」などといいますが、「発見状況」という方が適当だろうと個人的に思っています。

それから、ケーキを切るように中身の土をわけて、そのうち半分だけ掘って中を拝見し、また掃除をしてから埋土の断面の地層を撮影記録します。ここで最初の測量が入ります。遺構の縁と断面の地層区分線を測量します。この段階は「半截状況」といいます。

それから、残りの半分の土を掘って全体を確認し、また清掃して写真記録をとってから、測量します。この段階は「完掘状況」といいます。

検出した後も、掘って清掃、撮影、測量、掘って清掃、撮影、測量で、2段階あるわけですね。

2段階の作業は時間をあけたり日を違えると遺構の状態が変化して手戻りが増えることがおおいので、できれば同日にやってしまいたいのが普通です。

でも掘ったり撮影補助をするには複数の掘削場所から一連の作業を理解できる人員を割いて行うことが多いので、一部でやっている作業にもかかわらず全体の工程に影響が及びますから、これだけを集中して行うのもまた難しい。

とくに人員が足りない発掘作業では、リアルタイムで進む現場の工程管理がタイトになりがちです。

時間を圧迫する非効率な要因はできるだけ除くように毎日腐心しているのですが、昨日と今日は測量が集中し、精神的に非常に疲れました。

今日はいつにも増して、調査区の横を通る車が多く、「なんかでてるのかな」的な熱い視線を感じましたが、笑顔の一つ向けられませんでした。

が、そういう事情につき、どうかご何卒容赦くださいますよう・・・。

調査員

(2018年08月21日)

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モグラの発掘にお盆はない
人間様たちは、お盆休みでしばらく発掘していませんでした。

十日町は、どちらかというと(というかたぶん圧倒的に)「帰省される」地方なので、それを迎えるためにみなさんお休みします。

しかも、結構長い。

ここらが地元でない僕にとっては、「え」と思うことがしばしばです。

でも、地元にありながらお盆に全く休まない衆がいることを、

現場のブルーシートを剥いで気づかされました。

かせぐねー!


調査員

(2018年08月20日)

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夏休み親子自由研究サポート 縄文土器を作ろう 2日目
今日は自由研究の土器焼きでした。

朝から火を焚いて参加者を待ち、お越しの順に「あぶり」工程へ。遅く来た人は、それはそれで。

マキの投入も土器の回転も体験の一部。ちょっとしたコツだけお教えして、後はほとんど自由にしてもらいました。

皆さん楽しそうに焼いてましたし、一部の突起や施文が取れた以外、大きな破損はなく焼きあがりました。よかったよかった。

実は、ある施設での体験イベントの参加経験から、ものは試しと思って、最近は挨拶とか説明を「ユルめ」にしています。

そもそも興味のある人はどんどん聞いてくるので、それにお答えする形で補うことにしています。

それと、資材の運搬など、体験の一部になりそうなものは、参加者にしてもらうように心がけています。つい運営側がやってしまいそうですがそこをグッとこらえて。「結構大変だなー」という感想があれば、「縄文人は山で切り倒して持ってくるんですよ」なんて話を挟んで「確かにそうだよね!」と言って盛りがあります。

体験メニューにありがちな「お膳立て」をなるべく少なくしていくことで、参加者の体験の幅や深みを大きくして、且つ運営側の負担を軽くするという、2つの効果が期待できるわけです。

午後は壁新聞づくりでした。

全体の工程と、作った土器の記載をして、できたネタをレイアウト。一緒に作ったネタの分量が多すぎて、どれを入れるか悩むかもしれません。でも、足りないってことは絶対ない。

夏休みもあと10日くらいでしょうか?完成することを心からお祈りしつつお見送りしました。

調査員

(2018年08月19日)

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水抜き
今日は朝からドザーッと雨が降りました。

現場の乾いた土が少しは潤うことを喜ばしく思う一方で、

ブルーシートに溜まった水を取り除く作業の大変さを思い、

若干憂鬱になりました。

現場にはいつもより少し早く到着し、あちこち現場検証。

水没はしてないものの、作業的にはやっぱり大変そうだと確認。

まだ降っていたのでしばらく作業員さんたちと待機してから、いざ作業開始。

「もう腕が上がらない!」と叫ぶ寸前までバケツをあげ続けました。

あまりにも疲れすぎてその後の作業はあまり覚えていません。

あ、そうだ、溝の写真をとりました(いいカメラで)。


調査員

(2018年08月10日)

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現場の作法
昨日降った大雨が、ブルーシートにたっぷり溜まっていました。

朝の最初の作業は水抜きから。バケツリレーで1時間もかかりました。ユンボもなければ、ベルトコンベアもなく、そして水抜きポンプもない三重苦。30年以上前の笹山遺跡の発掘調査でさえベルトコンベアはありました。それ以前の状態ということです。恐ろしや。

水抜きが終わった後は、いつの時代のものかわからない溝を掘っていました。

やっぱ耕作痕かなーとつぶやくと、農業経験の豊富な近所からきている作業員さんはこう言いました。

「いや!普通はこんなに深く(30cmくらい)は掘らないし、だいたいこの辺にトラクターが入ってるのは見たことがない。」

じゃあやっぱり何か別の目的の溝か。もしどこかで90度折れ曲がっていれば、それっぽくなるんだけどなあ・・・。

もうちょっと掘り進める必要がありそうです。

出土遺物は、あいかわず中世ではなく縄文です。

今日の遺物は「マフ」。磨製石斧の略です。

ちなみに打製石斧の略は「ダフ」です。「ダフだ!」と誰かが叫んだら「ダッフンダ?」と返すのが発掘現場の作法です(うそ)。


調査員

(2018年08月07日)

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大雨につき
雨が降ると逆にすることが増える気がします。

今日は朝から大雨で、どば〜〜〜!っと降っている最中に笹山縄文館へ。

発掘調査はもちろんお休み。「縄文土器を作ろう!」(2日目)の準備にやってきたのでした。サンプルにするミニ土器の製作実験です。

素人の、そしてたぶん平均より下手くそな方の僕が、初期の火焔型土器の頸部よりも上だけ、鉢形土器のように作ってみたら、どのくらいの時間が必要か・・・という実験。

昨日と合わせて結局7時間近くかかりました。粘土は500g、砂は200gで、です(かかりすぎ?)。

やっぱり隆帯モリモリは大変。それと、粘土に混ぜている砂の粒子が比較的大きいので、細かい文様が施しづらいという点もよくわかりました。隆帯と砂は時間が掛かる2大要因かもしれません。

実は、今回の「サポート」ではこれまでになくたくさん「最後まで終われない方」がでました。いろんな要因がからんだことはわかりましたが、でも定性的にみてばかりでは今後も手探りが続いてしまいます。これからは定量的に見ていく必要を感じて、今回の実験をしてみたのでした。

結果からすると、隆帯モリモリの土器は2時間程度じゃ作れないし、それどころか1日やっても終わらなさそうだとわかりました。じゃあどれくらいのレベルなら作れるのか。まだ実験がいりますが、こうしていくつも作るうちに上手になってしまって実験にならないかもしれません。

運営的には、定型的なものを作るのがきっと一番いいのですが、ド派手なオリジナルを作りたいのも人情です。また考えてみたいと思います。

調査員

(2018年08月06日)

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夏休み親子自由研究サポート 1日目
今日は、笹山縄文カレッジの古株企画、

夏休み親子自由研究サポートの1日目でした。参加くださったのは親子15名の方々。定員いっぱいです。

まず土器の設計図を書いてから臨みました。僕の書いたサンプルに突起がついていたせいか、みなさん大ぶりな突起をつけがちに・・・。すでに嫌な予感。。。

案の定といいますか、施文する時間が足りない方が多数となりましたが、とりあえずはそれなりの形になって、みなさん乾燥のためにお持ち帰りになりました。よかったよかった。

午後は、壁新聞も作るという方のための勉強会。
縄文文化について、縄文土器についての講義と、今日の工程についての復習。午前とは打って変わって、はかどりが早く、1時間切り上げての終了となりました。(すごい!)

次回は19日。焼成と、火焔型土器鍋試食と、壁新聞の後半です。
楽しみにお待ちしております。

調査員

(2018年08月05日)

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なんじゃこりゃ式土器
中世層から出てくる縄文土器に関心が薄くて

作業員さんたちも食傷気味なのかもしれません。

現場のカゴの中、覗いてみるといつの間にか土器が増えています。

本人が「出た」とか言わないから気づかないんです。

そのなかでちょっと面白いものを見つけました(画像)

なんじゃこりゃ式土器です。

もちろんそんな名前の土器はありませんが、僕が知らない土器は心の中でそう呼んでいるのでそうなるわけです。

口縁部につく半円形の突起の下、なんと内面にコブが付いているんです。

不思議です。

文様に「不思議」とか言ってみたところで何も始まらないわけですが、、、わかってはいるけどやっぱり不思議。

なんだか、火焔型土器を初めて見たときの驚きを思い出すというか、初心に返るような気持ちになりました。

調べてみますが・・・・知っている方いらしたら、ヘルプミ!


調査員

(2018年08月03日)

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溝の名は。
遺構も遺物も寂しい状況なので、

溝を掘ってみることにしました。

間違いなく耕作痕跡なのですが、時代がわかりませんので、

とりあえずの記録です。


そんなことをしている間に、別の場所から焼土が出てきました。

薄っすらしているのでまだよくわかりません。

以前の笹山遺跡の調査では「鍛冶工房跡」という遺構が2箇所見つかっていますから、

もしかするともう1箇所だったりする・・・・?

ただ、鍛冶工房跡でもちゃんとした建屋が伴うでしょうから、ともかく柱穴の追加が欲しいところです。


調査員

(2018年08月02日)

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大地の芸術祭
「大地の芸術祭」が始まりました。

今年は、笹山遺跡のある中条地区にも3つの作品が設置されて居ます。

きっとそのせいでしょう、発掘調査区や笹山縄文館に度々お客様(?)が訪れます。

笹山縄文館にいらっしゃる方は、ここにも何かあると直感していらっしゃるようです。こんな風に話しかけられるのですが、実はちょっと返答の仕方に困ることもあります。

「いまやってる?」

開館しているかどうかということだと思います。

でも、なにぶんここは展示施設ではなく、事務所か収蔵庫利用のため、やってはいるけど展示しているわけではない、というのが正確です。「?」という反応をいただきます。当然だと思います、すみません、という気持ちになります。

「ここは何か飾ってあるんですか」

おそらく展示物があるかどうかを聞いているのだと思います。

が、置いてはあるものの、飾っているわけではなく、展示しているわけでもないという・・・微妙な・・・です。

整理作業中なら部屋にいるのでまだご対応可能な部分ですが、なにぶん発掘調査中で取り込んでいるため、すべてにご対応できないのが現状です。

どうかご理解いただければと思います。

調査員

(2018年08月01日)

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